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キタコレポート!

Vol.
7233
"耽美派"イケメン集団「スタジオライフ」潜入レポート! 舞台『トーマの心臓』

山口幸映
“耽美派”イケメン演劇集団として女性ファンからカリスマ的人気を得ている劇団が存在する…そんなウワサを聞きつけたキタコレ! 編集部。真偽を検証すべく、舞台とイケメンに目がないワタクシこと自称・演劇担当記者は、JR新宿駅東口から徒歩3分ほど、紀伊國屋書店の4階にある「紀伊國屋ホール」にやってきました!
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山口幸映
劇場では現在、舞台『トーマの心臓』を絶賛上演中です。そしてこの劇団こそ、今回取材にご協力して下さった「劇団スタジオライフ」。 来年2015年には結成30周年を迎える同劇団は、脚本・演出家の倉田淳さん(女性)以外、所属する約40名の俳優は全員男性。女性役を男性俳優が演じるというスタイルから、'男性版宝塚'と呼ばれることも多いのだとか。
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山口幸映
劇場ロビーでは、公演グッズ類も充実! 公演プログラムや、全キャストのブロマイドも人気です! 観客のイメージを壊さないように、作品の世界観を大切にしている同劇団。劇団のみなさんも「応援して下さるお客様も登場人物の1人と考えています」とおっしゃっていましたよ~。
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山口幸映
美しい漆黒の髪を持つ主人公・ユリスモール役(通称:ユーリ)を演じるのは、劇団きっての実力派の山本芳樹さんと松本慎也さん(ダブルキャストで、写真は松本慎也さん)。山本さんと松本さんは、前回公演『少年十字軍』でも、翳のある青年・ガブリエルと、虚構の存在・サルガタナスをダブルキャストで演じています。今回はどんな演技で観客を魅了してくれるのでしょうか?
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山口幸映
山本さんも松本さんも「ユーリ役は重い。公演期間は心身ともに疲弊してしまう」と話していたのが印象的でした。ユリスモール役は、それだけの大役であり、『トーマの心臓』はスタジオライフの歴史と共にキャスト・演出を変え成長してきた作品です。写真は、関戸博一さん(シングルキャスト)が演じる、盗癖がある生徒レドヴィ。舞台序盤からトーマの心情を観客に気付かせるカギを握る人物でもあります。
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山口幸映
下級生アンテ役の宇佐見輝さん(シングルキャスト)。また、ユーリのルームメイトのオスカー役には、岩崎大さん・仲原裕之さんがキャスティングされています。 “男性版宝塚”と形容されることもある同劇団ですが、宝塚歌劇団とは異なり、女役・男役が決まっているわけではありません。スタジオライフでは、役柄を固定せずに、1つの役柄に2人以上の俳優をキャスティングするダブルキャスト(時にはトリプルキャスト・クアドラプルキャストになることも)というスタイルを取っています。全ての公演で俳優をチーム分けしているのも特徴です。
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山口幸映
ユーリの同級生役で登場するフレッシュな若手にも注目。先日のオーディションに合格したばかりの新人さんも今回初舞台を迎えたそうです! “少女漫画の神様”とも言われる萩尾望都さん原作の漫画『トーマの心臓』は、ドイツのギムナジウム(寄宿制男子校)を舞台に、少年達の人間愛を描いた作品です。スタジオライフでは、1996年に本作を舞台化して以来、たびたび再演を重ねており、同劇団の方向性を位置づけた、まさに代表作と言えるでしょう。今回の上演は、2010年以来、4年ぶり7度目の再演になります。
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山口幸映
物語は、ユーリに思いを寄せていた下級生、トーマ・ヴェルナーが亡くなるところから始まります。彼の死後、ユーリ宛てに届いた一通の手紙『ユリスモールへさいごに これがぼくの愛、これがぼくの心臓の音…』謎めいた言葉を遺し、一体なぜトーマは命を絶ったのか? 数多くの謎を喚起する冒頭にグイグイ引きこまれて行きます!2003年にエーリクを演じた及川健さんと、1997年の再演からユーリを演じて17年目になる山本さん。もはや伝説となった山本ユーリ×及川エーリクのコンビは必見ですよ!
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山口幸映
トーマの死から半月後、シュロッターベッツ学院に、転校生としてやってきたエーリク。彼を一目見て、ユーリは驚愕します。エーリクは、なんと亡くなったトーマに瓜二つだったのです。やんちゃなエーリクは、転入早々、オスカーから『ル・べべ』(フランス語で“赤ちゃん”の意味)というあだ名を付けられます。今回のエーリク役は、及川健さん、久保優二さん、田中俊裕さんのトリプルキャスト。
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山口幸映
もともとオスカーとユーリは同室のルームメイトでしたが、オスカーに思いを寄せるアンテの策略により、エーリクがオスカーと入れ代わりにユーリと同室になります。折に触れ、エーリクにトーマの面影を見てしまうユーリ。優等生であり、委員長としてクラスをまとめるユーリに、寄宿生活になじめないエーリクは反発します。写真のエーリクは、入団して2年未満ながらエーリク役に抜擢された久保優二さん。
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山口幸映
上級生達が、エーリクを招待した“お茶会”のシーン。上級生が、功労賞の意味で、優秀な下級生をお茶会に招待する、という設定です。ちなみに、亡くなったトーマはお茶会の常連で、『フロイライン』(ドイツ語で“お嬢さん”の意味)と呼ばれ、学院ではアイドル扱いをされていたそうです。そして実はこの場面、ユーリ役の俳優さんが上級生シャール役でも出演しているんですよ! あなたは見つけられたかな? ぜひ舞台上で探してみて下さいね!
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山口幸映
客席にも緊張感が走るフェンシングの場面。エーリクの切っ先が、誤ってユーリのシャツを裂いてしまいます。
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山口幸映
部屋でユーリの“引きちぎられた翼のあと”を目の当たりにしてしまったエーリク。ユーリはエーリクに刃を向けますが…。
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山口幸映
写真のエーリクは、久保さんと同様に今回、エーリク役に初挑戦する田中俊裕さん。今回ユーリ役の松本慎也さんも、2006年と2010年の公演では、エーリク役を務めていたのだそうです! ベテランと若手、新旧キャストの競演も、見どころの一つです!
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山口幸映
転入してからずっと、最愛の母親からの手紙を待っていたエーリク。ですが、やっと届いた手紙は、無情にも母・マリエの死を知らせるものでした。マリエは、婚約者シド・シュヴァルツと旅行中、事故死したのです。
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山口幸映
ユーリの介抱で一時は落ち着いたものの、母の死にショックを受けたエーリクは翌日、学院を飛び出してしまうのでした。
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エーリクを連れ戻すために、迎えに来たユーリ。しかし学院に戻る途中、列車を間違えて見知らぬ街ギーゼンに着いてしまいます。
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山口幸映
そこで、思いがけない人物サイフリート(青木隆敏さんのシングルキャスト)と再会してしまったユーリ。とある事件を起こして退学になった上級生・サイフリートとユーリの間には、過去に何かがあった様子です。「悪の華を咲かせたい」(制作発表記者会見より)と宣言した青木さんが演じるサイフリート、目がクギ付けになってしまう観客も多いはず!
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山口幸映
「今だけ、天使のふりをしよう」母を喪い、悲しみに暮れるエーリクを慰めるユーリ。漫画『トーマの心臓』が『少女コミック』で連載開始したのは1974年。海外旅行が解禁されたのが1960年、今でこそ誰でも気軽に海外旅行を楽しむことができますが、当時の人々にとっては、海外はまだまだ遠い憧れの世界だったことでしょう。原作者の萩尾望都さんは、文豪ヘルマン・ヘッセに影響を受け、“当時の少女達が憧れたヨーロッパの世界”を描いたそうです。物語には根底に、キリスト教の信仰と愛という宗教的なテーマがあります。
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山口幸映
学院に戻って来たエーリク、ユーリに対する気持ちが好意的なものに変わったようです。このあたりから少しずつ、ユーリとエーリクは次第に心を通わせていくようになります。
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山口幸映
図書館で偶然、『ルネッサンスとヒューマニズム』という本を手に取ったエーリク。ユーリはそのタイトルを見たとたん、顔色を変えます…。『ルネッサンスとヒューマニズム』、そしてサイフリート、一体ユーリの過去に何があったのでしょうか?
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山口幸映
そんなある日、エーリクの母・マリエの婚約者シド・シュヴァルツが、学院を訪れます。事故で重傷を負いつつも、命を取りとめていたのです。母の生前は、シドを嫌っていたエーリクですが「エーリクを引き取りたい」というシドの申し出に、思わず抱きついてしまうのでした。「ぼく学校に…いてはいけない? ぼく信頼を得たい人間がひとりいるの」と告げて…。
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山口幸映
「きみが好きだからここにいる」真正面から気持ちをぶつけてくるエーリクに、ユーリが下した決断とは…? この物語の結末は、ぜひ劇場で見守って! 今回のキタコレ! ポイントは「劇団スタジオライフが奏でる耽美な世界観に浸る!」でした。
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INFORMATION

PLACE
舞台『トーマの心臓』
舞台『トーマの心臓』
東京公演:「紀伊國屋ホール」東京都新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋書店新宿本店4F 大阪公演:「梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ」大阪市北区茶屋町19-1
TEL
スタジオライフ 03-5929-7039(平日12:00~18:00)
HP
http://www.studio-life.com/
PERSON
山口幸映
山口幸映
原作漫画を読んだときは、オスカーに惚れました!
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