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    volume 7340
  •     水力発電所が美術館に!? 富山「発電所美術館」
    水力発電所が美術館に!? 富山「発電所美術館」
    入善町 下山芸術の森 発電所美術館
  •     ばりこ

    富山県で有名なものといえば、ます寿司・白えび・黒部ダム…と思い浮かぶと思いますが、最近の富山はそれだけではありません。近代美術館や水墨美術館を始めとした美術館が活性化してきていると話題です。中でも、「発電所美術館」というものがあると小耳に挟んだキタコレ編集部は、「発電所が美術館になっているの?」「発電所のなかに入れるの?」と気になり、いてもたってもいられず富山まで行ってきました!

  •     ばりこ

    発電所美術館の前に降り立つと、さっそく大きな羽のついたものが展示されていました。なにやらこれは、北陸電力株式会社旧黒部川水力発電所で、大正年間から発電のため使用されてき水車だとか。その名も「横軸二輪単流露出双子フランシス水車」。実はここ「発電所美術館」は、取り壊される予定であった「旧黒部川第二発電所」を北陸電力株式会社より譲り受け、美術館として生まれ変わらせた場所だったのです。最近では「再生可能エネルギー」が注目を浴びていますが、ここ発電所美術館も、水力でエネルギーを生み出していた場所なのです!

  •     ばりこ

    中に進んで行くと、施設案内がありました。一見普通の案内看板に見えますが…、下のレバーをぐるぐる10回転させてボタンを押すと、発電された電力により施設の案内が流れるのです。さすが発電所! 自力でエネルギーを生み出すことを体験できます。

  •     ばりこ

    さらに進んでいくと、美術館の外観が見えてきます。赤レンガ造りで、大正ロマンを感じますね。なんと、大正14(1925)年に建設されたそのままの姿なのだそう! 現在は国の「登録有形文化財」に指定されています。

  •     ばりこ

    そんな発電所美術館設立の歴史をお勉強したところで、早速中に潜入してみましょう! 現在は、12月21日(日)まで「漂泊界 丸山純子展」が開催されています。

  •     ばりこ

    中に入ると、床一面に広がる白い粉が飛び込んできます。ここからもう展示は始まっているのです。

  •     ばりこ

    この「空」という作品は、美術館の周りにある枯れた枝や葉を集めて敷き詰め、その上から“廃油石鹸”を撒いたそうです。製作者の丸山純子氏は、生活廃材を美術作品へと再生させるアーティスト。かつて発電所だったものを美術館へ生まれ変わらせたこの場所と、親和性がありますね。

  •     ばりこ

    作品の周囲を歩くことができます。反対側に回ってみると、奥に大きな穴が2つ。これは直径3メートルの導水管です。美術館内には全部4本の導水管があります。奥に見える巨大なタービン(発電機)が全ての導水管に設置されていましたが、2機は撤去され、その跡地にこのように大きい穴が見えるようになっています。

  •     ばりこ

    横に立ってみると、こんなに大きい! 身長156センチメートルの記者だと、この上を登っていけそうなくらい大きい導水管です!(※中に入ってはいけません)さらに注目したいのが、この導水管が鉄でできているという点。現在の導水管には鉄が使われていないので、現在発電所で働いている方が来訪されると、「この時は鉄を使っていたのか~」と驚かれることもあるとか。

  •     ばりこ

    これが発電機として稼働していた巨大タービン。現在はこの1機のみが残されていて、近くで見ることができます。暴れ川と呼ばれていた黒部川を電気へと再生させるには、こんなに大きなタービンが必要だったんですね…。

  •     ばりこ

    天井が高いこの美術館は、中2階もあります。ここにも作品があるそうなので登ってみましょう。

  •     ばりこ

    中2階中央に展示されているのは「水滴」という作品です。なんだろう…と顔を近づけて見てると、上から中心部に“ぽたっ”と水が降ってきました!これは、先程床一面で使用されていた廃油石鹸を固め、上部から水滴が降ってくるように仕組んだ作品です。どこから水滴が降ってくるのかわからなくするために、とっても工夫されているのだそうです。上部を見上げて目を凝らしてもどこに水の管があるのかわかりませんでした…。さらに、作品に水滴が落ちていくことでこの作品がどう変化していくのかもわからないそうです。12月に来てみたら、また違った作品に変化しているかもしれません。

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    こちらは作品に使われている廃油石鹸です。廃油石鹸を使った作品は、美術館外の彫刻広場にももう1点あります。こちらは公開製作中。外で雨風にさらされて変化する作品ですので、こちらも来る日によって姿を変える、変化が楽しめる作品です。

  •     ばりこ

    さてさて、中2階の奥へと進んでいくと、またもや発電所だった影が見える装置が残っていました。大きい電流を測定するため小さな電流に変換する変流器や、高い電圧を測定するため低く変換する変成器などなどがここに凝縮されていました。

  •     ばりこ

    休憩室には、全てを司る装置が。この装置に寄って、各種圧や量を調節していたのですね。変に触ってしまうと(あるはずのない)水がドバーッと流れてきてしまうのではないかと、緊張してしまいます…!

  •     ばりこ

    そして、かつての発電所の姿を写した写真がこちらです。発電所の上方から流れてくる黒部川の水を、大きな導水管に流して、発電所に流していた過去の様子がわかります。

  •     ばりこ

    では、黒部川が流れていた、発電所の上方へ登ってみましょう!と思ったけど、目の前に立ちはだかるのは急な勾配の長い階段…。

  •     ばりこ

    ヒーヒー言いながら登って行くと、途中で導水管が見えました。ここを水が流れていたのか~と思いながら、さらに上へ登っています。

  •     ばりこ

    頂上へ到着! 上にあるのは、カフェスペースと展望台とアトリエスペース兼宿泊棟。アトリエスペースでは県内の美術系学校に通う学生が合宿として利用したり、企画展を行うアーティストさんに泊まり込みで制作してもらったりしているそうです。アーティストさんにとっては泊まり込みでこの企画展に集中できるので、喜ばれているそうです。

  •     ばりこ

    そしてこちらが展望台。長い階段を登ってきましたが、富山の絶景見たさに頑張ってさらなる階段を登ります!

  •     ばりこ

    展望台の頂上に到着! 記者も思わずのびのび深呼吸して風を浴びています。空気が澄んでて、程よい風がちょうどいい! ここでお昼寝できたら最高だな~と考えたりボーッとしたりしているうちに30分くらい経ってました。

  •     ばりこ

    展望台から発電所を見下ろしてみました。なんだかちょっと小さく見えます。富山の絶景は写真ではお伝えできないので、ぜひこの場に立って見てみてください! ジオラマのように感じるほど人や車が小さく見え、鳥たちと同じ目線で空気を吸えます。本当に気持ちのいい場所でした!日本国内でも珍しい発電所跡地を美術館にした「発電所美術館」。遠方からわざわざ足を運ぶ方が多いくらい、行く価値のある場所です。羽を伸ばすのに、とっておきのスポットでした!

INFORMATION

PLACE入善町 下山芸術の森 発電所美術館

入善町 下山芸術の森 発電所美術館
住所: 富山県下新川郡入善町下山364-1
営業時間: 9:00~17:00 *入館は16:30まで/
定休日: 毎週月曜日、祝日の翌日(月曜日祝日の場合は、翌火曜日休館)/展示替え期間中(企画展の合間に、1~2週間休館します)/冬期休館(12月中旬~2月末)/*年度により異なりますので、詳しくはお問い合せ下さい。/(企画展により、上記以外に休館日を設ける場合がございます)
TEL: (0765)78-0621
HP: http://www.town.nyuzen.toyama.jp/nizayama/

PERSONばりこ

ばりこ
展望台で青春映画撮れるくらいピュアな気持ちになりました。