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    volume 23140
  •     東大で「先進都市」富山市のまちづくりの極意を聞いてきた!
    東大で「先進都市」富山市のまちづくりの極意を聞いてきた!
    東京大学本郷キャンパス
  •     やまちゅう

    受験シーズン真っ只中、誰しもが憧れる東京大学の最寄り駅の一つ「東大前」に到着。せっかくだから写真も撮っておきました! 何てったって東大ですからね!

  •     やまちゅう

    ワクワクしながら駅から5分ほど歩くと門が見えてきました。実はこれが”正門”で、東大のシンボルともいえる赤門は正門ではないんです。ご存じでしたか?

  •     やまちゅう

    今回、東大に来た目的は受験するわけではなく、「先進都市」富山市のまちづくりの秘密を知りたくてやってきたんです。富山市は昨年6月、政府から持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを評価された自治体として「SDGs未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」に選定されました。12年には、経済協力開発機構(OECD)からも、日本で唯一「世界の先進5都市」に選ばれました。

  •     やまちゅう

    シンポジウムでは、富山市をモデルに都市政策の専門家が集まり、今後の新しい持続可能なまちづくりの可能性を議論しました。ファシリテーターに事業構想大学院大学の田中里沙学長を迎えてスタートです。

  •     やまちゅう

    富山市の都市政策のキモが、都市機能を集約させる「コンパクトシティ」を構想。公共交通「LRT(次世代型路面電車)」沿線に、公共施設や商業施設などを設置するなどして、人が中心地に集まりやすい仕組みをつくりました。その結果、LRTの開業で「自分の行動が変化した人」が54.3%、中心地に転居したい人は「まちに住み続けたい人」が約8割などといった効果が認められました(写真参照)。

  •     やまちゅう

    富山市は市民目線の施策が多いのも特長。社会実験として、車の交通を規制し、LRTと歩行者だけが通れる「トランジットモール」を実施。沿線では飲食や音楽イベントを開催しました。政策面では特に、自治体初の保育園に預けた子どもが体調を崩した際、保護者の代わりにお迎えと病児保育室での看病を行う「お迎え型病児保育」の設置が印象的でした。

  •     やまちゅう

    CSR・SDGコンサルタントの笹谷秀光氏は、「(富山市の政策は)いろいろなライフステージに即して展開する体系でありながら、多くの政策が他の自治体でも応用できる普遍性を兼ね備えているのがすばらしい」と語りました。また、他の自治体がおろそこにしがりな効果検証もしっかり行っている点にも触れながら、「世界的に牽引するような存在」と評価しました。

  •     やまちゅう

    東京大学都市工学専攻の中島直人准教授は、コンパクトシティには暮らしやすさが前提であると指摘します。「LRTができたから市民の行動が変わったのではなく、中心市街地の再開発やさまざまな施策が合わさった結果が出ている。暮らしやすさを追求してこそのコンパクトシティである」と語りました。

  •     やまちゅう

    東京大学都市デザイン研究室の永野真義助教は、「LRTを軸に定期券などの取り組みが合わさり、ハードからソフトまで包括的に構成している。これから人口が減っていく分、都市の活力を維持できるかが課題となるが、それを理解していて一番実践されているのが富山市だと感じる」と評価しました。

  •     やまちゅう

    富山市政策参与の深谷信介氏は、都市経営に求められる姿勢について、「今はニーズが多様化したことで、一元的な提供とはならず、住民視線のより細やかなサービスの提供を企画の段階から設計する必要がある。ソフトのことを考えてハードをつくっていくイメージ」と指摘。また、富山市が「先進的」だと外部から評価される理由を、「サービスが潜在的なニーズをしっかり捉えていて、今後必要なサービスを先駆的に実施している。外から見ると、それが先進的に見える」と説明しました。

  •     やまちゅう

    多岐にわたる市民目線に徹した政策が絶妙にかみ合い、相乗効果を生み出している富山市。今後も「先進的」な取り組みに期待したいですね。