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    volume 20259
  •     元プロ野球選手が
    元プロ野球選手が"クビ"を語るトーク企画「戦力外ナイトwithガチ星」
    スペースFS汐留
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    映画『ガチ星』の公開記念トークイベント「戦力外ナイトwithガチ星」が5月15日、都内で行われ、元プロ野球選手で野球解説者の佐野慈紀さん、元プロ野球選手でスポーツライターの高森勇旗さん、俳優の安部賢一さん、女優の林田麻里さん、CMディレクターで映像監督の江口カンさん、MCのDJケチャップさんが登壇しました。

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    同映画は、戦力外通告を受けた元プロ野球選手の競輪での再起を描いた作品。主演は、安部賢一さんが務めます。

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    監督を務めたのは、江口カンさん。今作が初監督作品になるんだそうです!

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    さて、ステージには(写真左から)DJケチャップさん、高森勇旗さん、佐野慈紀さん、江口カンさん、安部賢一さんが登場。さあトークイベントの開始です!

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    まずは監督の江口カンさんから。「おそらく、この作品を観て“どんより”きた方は、思い当たる節があるんじゃないかと思います」と同作品について語ります。

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    続いて、元横浜DeNAベイスターズ選手の高森さん。戦力外通告を受けたのは2012年といいます。この作品を観て「あまりにもずっしりと思うことがありまして…。ノーアウト満塁から20点くらい取られたような感覚があります。打ち込まれましたね」と話します。

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    2003年に引退を表明した佐野さん。「高森くんは(戦力外になって)6年。僕は15年。この作品の主人公は辞めて8年だったんです。なのでリアルに“ガンガン”きまして。それこそ1年くらい(この作品を肴に)酒を飲み続けられます。本当は今日、家内と娘が来る予定だったんですが、急遽来られなくなりまして。来なくて良かったです(笑)。男って格好付けたいじゃないですか。そういう『紆余曲折』ってなるべく見せたくないというか、まざまざと見せつけられました」

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    元プロ野球戦選手たちが自身の体験を話す一方で、俳優の安部さんは驚きの内容を口にします。「スポーツ選手って、雇われて、クビを宣告されて、他のチームからもお声が掛からなければそれで終了というか…。でも俳優ってそれがないんですよ。ずっと続くというか、続けられる仕事でもありますし。でも僕は、この作品に選ばれなければ、俳優を辞めようと思っていたんです。そういう覚悟でオーディションを受けたんです」

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    MCのDJケチャップさんも話に加わります。「実は僕、横浜DeNAベイスターズという球団で、スタジアムDJを10年やらせていただいて。高森くんのことは入団時からずっと知っているんです。なので、僕も近くでプロ野球の選手が戦力外通告をされていくという状況を見ているんですよ」

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    それに対し高森さん。実は昨年に『俺たちの「戦力外通告」』という本を出版しています。「戦力外になった選手を25人取材しまして。25人全員、クビになったときの心境を聞いたんです。僕は一軍で2試合しか出ていませんでしたから、そういう、僕のような選手だとクビになるときが大体分かるんですよ。プロ野球は7月のオールスターを境に前半・後半で分かれているんですけど、オースルターが明けると、来年どういう布陣で戦っていくかという翌年の編成が決まるんです。僕もクビになった年は、後半戦になった瞬間にパッと出なくなるんです。周りの選手も分かってくるので、雰囲気が暗くのなるのも嫌なので、『お前大丈夫だよ』『就職活動したら?』みたいに声を掛けてくるんです」

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    高森さん「10月1日が、戦力外通告の解禁日なんです。僕もその日に、普段掛かってくるはずのない人から電話が掛かってきて『明日10時45分に来て』って。練習開始は10時なんですけど(笑)」
    佐野さん「僕の場合は、『他球団とトレードの打診をしてみた。その結果、球団としては、来年の戦力として見てないからお前の好きなようにしたらいい』という感じで言われましたね」
    高森さん「僕は『これまで見てきてけど、結果も出てないから、来年は契約しないことにしました。以上』とこれで終わりました。でもまあ覚悟はしていましたから」

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    そんななか、佐野さんは最後まで“もがいた”そう。「僕はラッキーなことに実績を残せたので、もがくんですよ。『このチームはクビだけど、頑張ったら、どっか拾ってくれるんちゃうか。どっかに話持っていけるんちゃうか』って。他のチームにいいところを見せてやろうとか思っちゃうんですよ。そういう葛藤が、この映画とよく似ているかなと」

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    高森さんは、引退が決まった年の終わりにトライアウトを受けたそうです。トライアウト(12球団合同トライアウト)とは、プロ野球球団全12球団が自由契約選手を対象として合同で行うテストのこと。そこでは選手が能力をアピールし、契約を目指すはずですが…
    「トライアウトは辞める選手にとっては引退試合。トライアウトではホームランを打ちましたが、最後の光景だと思って、いろいろ焼き付けとかないとって思っていました。トライアウトは特殊な雰囲気で、誰が活躍しても拍手が起きるんです。肩とか壊している選手も最後だからといって、全然球速は出ないんですけど、家族に最後その姿を見せたいからって出たりするんです」(高森さん)

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    こうして、「戦力外」「引退」「引き際」などをテーマに、さまざまなトークが繰り広げられていきました。しかし、こういったテーマの話が展開されると、どうしてもその場の空気は湿りがち。そこで最後に佐野さんが、自身の“持ちネタ”ともとれるある投法を披露しました。

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    投げる瞬間、帽子を飛ばし頭部を見せつけるという、その名も「ピッカリ投法」。それまで湿り気のあった会場は、一気に笑いに包まれました!

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    さて、今回のトークイベントの開催のきっかけとなった、江口カンさん監督、安部賢一さん主演の映画『ガチ星』。5月26日(土)から、新宿K's cinemaほか、全国順次公開なので、気になる方はぜひチェックしてみてください。