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    volume 19642
  •     ジャズ喫茶「rompercicci」でレコードを聴く
    ジャズ喫茶「rompercicci」でレコードを聴く
    rompercicci
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    桜の名所、中野。桜並木が美しい中野通りから1本入った道に、ジャズ喫茶があるのをご存じだろうか。「rompercicci」と名を冠したその空間は、可愛らしい佇まいで私たちを出迎えてくれる。お店の前に掲げられている通り、ここはコーヒーとジャズを楽しむ場所だ。今回は穏やかな雰囲気を持つジャズ喫茶「rompercicci」の楽しみ方を紹介したい。

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    お店に足を踏み入れるとカウンター席とテーブル席が用意され、好きな席に座ることができる。奥に見えるスピーカーからは流れるのはもちろん、大きめの音量でかかるジャズだ。ここではぜひ、ヘッドホンで耳を塞ぐことも大きな声で話すこともせずにジャズに身を浸してもらいたい。

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    レコードから流れる音をここまで大音量で聴ける環境は少ないだろう。ヘッドホンで聴くのとは違い、全身で音を感じることができる。特に低音域が明瞭に聴こえてくるため、ジャズの音の厚みや繊細さがより感じられる。

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    この日にかかっていたのはキューバのミュージシャンたちにスポットを当てたドキュメンタリー映画『Cu-Bop』のサウンド・トラックだ。ときにはジャズ・ミュージシャンの命日にちなんでその人の作品をかけることも。どのレコードをかけていたかはお店のInstagramに更新されるので、気になったレコードがあればそこでチェックすることができる。

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    お店の中でもう1つ気になるのが本棚だ。ジャズに関する書籍がずらりと並んでいる。この他に漫画や小説、雑誌なども置かれており自由に読むことができる。ジャズを身体で感じながら読む文章は心を満たしてくれるはず。

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    ちなみに店内は全面禁煙。その代わりに外のベンチには灰皿が置いてあり、そこで煙草を吸うことはできる。通話も必要であればここでするといいだろう。

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    今回、注文したのは人気メニューの「ひよこ豆とひき肉のドライカレー」(648円)。売り切れてしまう日があるため、「絶対に食べたい! 」という人はお店のTwitterで在庫を確認するのがおすすめ。フードにはすべてミニサラダ付き。11時から14時の間に行くとランチセット(864円)にすることができる。

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    ミニサラダにはピクルスとそのときどきのサラダが付いてくる。この値段でこれだけのボリュームを食べられるのはかなりお得ではないだろうか。ドライカレーは辛いものが好きな人に丁度いいくらいの辛さだ。ドライカレーに求めるジューシーさが詰まっていて喫茶店とは思えない満足度である。

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    続いて注文したのは「ガトーショコラ」(432円)。ドリンクと共に頼むと108円引きになる。濃厚に作られているためコーヒーとの相性は抜群。ぜひセットで楽しんでほしいメニューだ。

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    そしてやはり、1番に頼みたいのが「コーヒー」(540円)である。嬉しいことに「Lotus」のビスケットが付いてくる。酸味が少し感じられる深い味わいのコーヒーが空間やジャズとマッチしている。都会の喧騒を忘れるひとときはこうして完成するのだ。

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    こだわりの多く感じられるお店のことを、2人で切り盛りしている齊藤外志雄さんと齊藤晶子さんにお話を伺った。
    「ジャズ喫茶をやろう」と決めたときから、ジャズをメインに据えることは決めていたそうだ。パソコン等で作業することも可能だが、ジャズを聴くための快適な空間作りを心掛けている。

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    お客さんと会話するとしたら会計の際の一言二言のみ。常連のお客さんともその距離感は変わらずフラットな接客をしているため、初めての人でも通いやすい空間になっている。
    「話は小声で」「イヤホンはしない」とお店のこだわりを強く持っているからこそ、リピーターがきちんとつくジャズ喫茶になっているのだろう。足を運ぶと、それによって誰にでも優しい空間になっていることが感じられる。

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    「rompercicci」のInstagram で「デザートワイン」と「チーズケーキ」という意外な組み合わせ(セットで864円)を目にしたことがある。そこでおすすめのメニューの組み合わせを教えていただいた。

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    まず人気の組み合わせは「ホットワイン」(648円)と「チーズの2種盛り合わせ(ハーフ)」(324円)。チーズはクラッカーとともに提供されるのが嬉しい。アルコールメニューも豊富なため、「お酒×ジャズ」を楽しむ人も多い。

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    もう1つ、2人が意外だと仰っていたのが「ゴルゴンゾーラのペンネ」と「デザートワイン」の組み合わせだ(セットで1296円)。赤ワインのほうが合うと思っていたそうだが、お客さんがオーダーしたこの組み合わせを試すととても合う組み合わせだったという。
    「デザートワイン」の甘口でハチミツに似た味わいとチーズのクリームソースが、「ブルーチーズ×ハチミツ」の食べ方に似ているようだ。

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    「ジャズ喫茶は昭和の遺物」と外志雄さんは語っていた。随分素敵な遺物だと思う。インターネットで音楽を知れる時代だが、ここで知るジャズは心に残るものが多い。お店でかかっているジャズをジャケットを見て知る、というアナログな方法とおいしいコーヒー、お店の雰囲気がマッチしているからだ。ここでは落ち着いた空間で過ごす時間を買うことができる。現代人が忘れがちなかつての余裕を、「rompercicci」で思い出しに行こう。